こんにちは。京都市聴覚言語障害センターです。
補聴器や人工内耳をしていても、「話し手と聞き手の距離が遠い」「周囲に雑音や反響音がある」「複数人との会話」などの場面では聞き取りが難しくなる経験をされた方も多いと思います。
このような聞き取りにくい環境下でより良い聞こえをサポートするのが補聴援助システム「ロジャー」です。
ロジャーとは
ロジャーは送信機と受信機からなる補聴援助システムです。話し手の声を送信機(ワイヤレスマイク)が集音し、デジタル無線方式で受信機まで送信するので、周囲の影響を受けにくくクリアな聞こえが可能になります。
送信機のタイプは、使用環境に応じて首かけ型、卓上型、ペン型があります。受信機は、直接補聴器や人工内耳に接続できるタイプ、Tコイル内蔵型の補聴器や人工内耳に対応したタイプがあります。
Tコイルとは?
補聴器や人工内耳の中には、Tコイル(磁気誘導コイル)が内蔵されているものがあります。Tコイルがあれば、ヒアリング(磁気誘導)ループのある環境下で、話し手の音声を受信して補聴器や人工内耳で聞くことができます。話し手との距離が離れている場面や、周囲が騒がしい場面などでとても有効です。
免許取得や更新のために多くの方が利用する「京都府警察自動車運転免許試験場」にもロジャーが設置されたのでお話を伺いに行ってきました。
京都府警察自動車運転免許試験場とロジャー
今回取材させて頂いたのは、京都市伏見区にある京都府警察自動車運転免許試験場です。
ロジャーを設置した経緯を教えてください
どのような場所で使用していますか?
更新時講習の講師は、ペン型送信機を胸元につけます。
受講者は、首から受信機をかけ、補聴器または人工内耳をTモードに切り替えて使用します。
これまで利用された方はどれくらいですか?
利用者の感想はいかがですか?
利用方法を教えてください
下図は実際の申請用紙です。
難聴者に対する今後の課題や展望を教えてください
アクセス
<問い合わせ先>
京都市伏見区羽束師古川町647
京都府警察本部運転免許試験課
TEL:075-631-5181 FAX:075-632-2694
さいごに
聞こえを補う機器としてとても効果的なロジャーですが、教育現場では少しずつ浸透しているものの、公共機関ではまだまだ設置されている場所は少数です。より多くの場所に設置され、手軽に利用できる仕組みが広がっていけばいいですね。