地域・社会資源

綾部市における 『聞こえの健康支援体制』構築について②

綾部市を「聞こえの健康支援構想」のモデルに

綾部市地域では、関係団体、関係機関が連携して、難聴者の総合的な支援体制構築に向け、
以下のように取り組みを進めています。

ニーズ把握・啓発
・耳のこと相談…耳のこと相談運営員会(2022年度は年間9回開催。6回は保健福祉センターで開催し、3回は地域を巡回して開催)

②予防・治療
・耳鼻咽喉科…綾部市立病院・耳鼻咽喉科星谷医院・大槻医院
・補聴器…石坪・京都補聴器センター・マスダ補聴器センター
スマートヒヤリングエイドサービス

③相談支援
・綾部市役所
・綾部市聴覚言語障害者支援センター
・耳の家さんさん荘
・民生児童委員

④リハビリテーション
・耳のことあれこれ講座…NPO法人わいわいネットなかま
(各地区巡回して開催。各地区3回の連続講座を実施。)
・きこえのサロン…NPO法人わいわいネットなかま(毎月1回開催)
・サロンなかよし…要約筆記サークル・難聴者協会(毎月1回開催)

⑤環境整備
・手話コミ条例制定(2018年)
・意思疎通支援(手話通訳者、要約筆記者派遣事業)
・市役所 窓口にコミューン・UDトーク整備
・ヒヤリングループ常設(市民センター・保健福祉センター)
・人材養成(要約筆記者・手話奉仕員・手話通訳者・ゴールドサポーター)

今後の課題

聞こえにくいことで困っている人や、ひとりぼっちの難聴者をために
➀手話コミ条例の内容を広く周知すること。
②より多くの市民に「聞こえの健康支援」について知ってもらうこと。
③難聴による引きこもり・健康悪化を予防するため、障害者福祉と高齢者福祉の連携
以上のことが必要になります

例えば、東京都豊島区では「日本一の高齢者にやさしいまちへ」と掲げ、一般介護予防事業として『ヒアリングフレイル』の普及啓発を行っています。
保健福祉と介護福祉の両面からアプローチすることで、耳の健康チェックを広く市民に啓発しています。
綾部市内で実施している、聞こえの相談に来られる方の多くは、70デシベル以下の方であることから、軽度・中度の難聴のある人への対応が求められています。
障害者手帳に該当しない難聴者への聞こえの健康支援が乏しいことが喫緊の課題です。
綾部市でも、この耳の健康チェックをより多くの市民に体験してもらう仕組みが必要です。耳のこと相談運営員会の構成団体内で、これらの課題認識を共有しながら一歩ずつ着実に歩みを進めていきます。

綾部市聴覚言語障害者支援センター
今西永里


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